ビジネスや自己啓発などでよく言われる、」「明確な目標を立てましょう!」といった言葉を目にします。
多くの成功者の話や講演などでも、「自分がどうなりたいか明確な目標を立て、それに向かって行動してきたから今がある」という話がよくされています。
こう聞くと、「目標がないとダメだ」「明確な目標を立てないと…!」と思ってしまいそうですが、実はそうではありません。
今日は、「仕事や人生の目標がない…」とお悩みの方のヒントになるお話です。目標を最初から決めすぎると上手くいかないのです。
2009年に、ハーバード・ビジネススクールが出したワーキングペーパーに、記載されています
過去行われた、心理学的な実験や実例を検証したところ、「目標設定」と「成功」に、明確な相関関係は見られない。逆に、目標が足かせとなり仕事上の利益を損なったり、モチベーション低下などの悪影響の原因にもなりかねない。
出典参照ハーバードビジネススクール ワーキングペーパー(原文は英語です): http://www.hbs.edu/faculty/Publication%20Files/09-083.pdf
また、心理学者のオーブリー・ダニエルズも、自ら行った実験の結果として、このようなことを述べています。
「大きな目標を立てた場合、その10%も達成することなく、モチベーションが低下し、結局うまくいかない人が多かった。」
このことから、「明確な目標設定を持つことが、必ずしも人生・仕事の成功につながる訳ではない」と言えますね。
目標を明確に設定して起こるデメリットもあります。と言うのも、その目標が必ずしも合っているか今の段階では分からないからです。
たとえば、フルーツが好きな人がいて、「将来は大好きなマンゴー農家さんになりたい!」と明確な目標を立てたとしましょう。
マンゴーは熱帯果樹で寒さに弱いトロピカルフルーツの代表格。ですが、その人は暑いところが苦手で、私のようにスノーボードが大好きな冬型の人だとすると、せっかくの趣味のスノーボードに行く事ができない。マンゴーを育てるには、気温が温かい所に住まなくてはいけないからです。
他にも、その人は「人と接するのが大好き」だとします。それなら、フルーツ屋さんやフルーツジュース専門店などで、接客する方が楽しいかもしれません。
それとも、「研究するのが好き」なら、栄養素を調べて色々な実験をしたり、データをとるのが好き。それならフルーツをメインにしたサプリ開発などが合っていたかもしれないのです。
このように、いきなり「マンゴー農家」という明確な目標を立てると、その人の性格に合っていない仕事に就く可能性が大きくなります。
それなら「将来はマンゴーにかかわる仕事がしたい。」と、ぼんやりとしていますが、まず方向性だけ決めて、進んでいくのが良いでしょう。
それと、時代の変化が早いです。「人と接すること」が大好きな人でも、今のような新型コロナの影響でソーシャルディスタンスが叫ばれると、会うことも難しくなります。一気にオンラインが導入されはじめました。
リアルで人と会う事にこだわると、ますます仕事が難しくなるかもしれません。ほんの10年前には、今のスマホ全盛期を誰が予想したでしょうか?これからもっと早くもっと変化していきます。
なので、今は「明確な目標がない」でも安心してください。憧れる生活スタイルをしている人、憧れる仕事をしている人など、自分が良いなと思う人を参考にして、ぼんやりから明確な目標設定に移行していきましょう
では、今回はこのへんで(^_-)-☆
次回には
目標がない人は、「ワクワクすることに優先してチャレンジすることがおススメ」と、その理由もご紹介しますね。